おおつぼ小児科

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アレルギーの病気

乾燥肌やアトピー性皮膚炎

皮脂が少ないために、皮膚が乾燥してバリアが弱くなっている状態です。そのために皮膚から刺激物が侵入し、かゆみを引き起こすと考えられています。 良くなったり悪くなったりを繰り返しますが、適切な治療によって多くの人は改善します。

まずは、体の洗い方やクリームの塗り方等のスキンケアが重要です。スキンケアだけでは対応が難しいカサカサや赤みが強い部分には、非ステロイド系クリームや弱いステロイドを保湿剤で薄めた混合クリーム等を使用して、なるべくステロイドを使いたくないという希望にもお答えします。かゆみが強い時は、かゆみを抑える内服薬も使います。

治療によっても皮膚の改善が見られない場合は、食物アレルギーとの関連を疑って血液検査を行うこともあります。

食物アレルギー

特定の物を食べた後、約2時間以内にじんましん、咳、腹痛等のアレルギー症状がでる病気です。
現在日本では、乳児の10人に1人が食物アレルギーをもっていると言われています。

まずは、何を、どれくらい食べた時に、いつからどのような症状がでたか、などの詳細な情報が重要です。
血液検査で、特定の食物にアレルギーがあるかを調べることができます。検査結果はある程度信頼できますが、値が低くても症状が強い人もいますし、値が高くても食べても大丈夫な人もいます。

現在アトピー性皮膚炎との関連が重要視されており、スキンケアによって皮ふのバリアを作る事が、皮膚と食物の接触を防ぎぐことになると考えられています。
ゼイゼイ等の呼吸器症状や強い腹痛が起こる場合には、小児アレルギー科のある専門病院を紹介します。

花粉症やダニ・ハウスダスト
アレルギー

2月から4月のスギ・ヒノキと、1年を通してダニ・ハウスダストの4つが、日本で多いアレルギーの原因です。2歳後半から花粉やダニ・ハウスダストによるアレルギー症状が出てくるお子さんが多くなります。

春から秋の雑草による花粉症は花粉が数百メートルしか飛ばないため、雑草の多い場所を避けることが大事です。

鼻水・鼻づまり・かゆみ等のつらい症状が早く取れるように治療します。鼻水やかゆみが強い時は鼻水止めを強く、鼻づまりが強い時は鼻づまりの薬を強くします。点鼻や点眼が苦手なお子さんには、内服薬のみでコントロールします。

スギ・ダニアレルギーの
舌下免疫療法(根本治療)

点鼻・点眼・内服薬を使っても症状が軽快しない方には、スギやダニの舌下免疫療法(根本治療)をお勧めします。ラムネ様の薬を1日1回続けることによって、70%以上の人に症状の改善がみられます。当院では5歳から大人の方まで、幅広く治療をしています。スギ花粉症の治療は、6月から12月に開始します。ダニアレルギーの治療はいつでも開始できます。

アレルギーの血液検査

花粉症の血液検査は、6歳以降に行うことを勧めています。その理由として、

  1. 小学校の授業に集中できるよう、アレルギーの有無や強さを知っておくことは重要である。
  2. 年齢が低いとアレルギーがあるかはわかるかもしれないが、今後症状が強くなるかはわからない。
  3. 小さな針を使うので痛みはほとんどないが、小さな子供ほど針への恐怖心が強い。

食物アレルギーの検査は、当院かかりつけで医師が必要と判断した場合に行います。
また血液型は自費になりますが、希望があれば同時に検査します。

気管支ぜんそく

アレルギー

ぜんそくとは、肺の中の空気の通り道が狭くなり、息をするのが苦しくなる病気です。
ダニやほこりへのアレルギーが、70%以上の原因を占めています。

症状として、息が早くなる、ゼイゼイやヒューヒューが聞こえる、ひどい湿ったせきやからせき、せきで寝られないなどが現れます。

ぜんそくと診断されるのは、発作が2回/年以上ある場合です。発作が起こりやすいのは、夜から明け方、春と秋、低気圧や台風が近づいた時、かぜをひいた時、運動時などです。

3歳以下のお子さんでは、アトピー性皮膚炎や両親にぜんそくがあったりして、それに加えて今までにゼイゼイしたことがあれば、高い確率でぜんそくになることが分かっています。

治療は、発作がない時でも薬の内服が必要です。それでも発作が出る場合は、吸入薬を追加します。6歳以上のお子さんには、呼吸機能検査を用いてぜんそくの治療と管理を行います。

せきぜんそく

気管支ぜんそくの一歩手前の状態です。
ゼイゼイやヒューヒューはありませんが、しつこいからせきが2週間以上続くことが多く見られます。治療しないでおくと、気管支ぜんそくに移行してしまう場合がありますので、気管支ぜんそくと同じ治療を行います。